「あな読み」の背景は東久留米市の黒目川と落合川

 あな読みレッスン中に出てくる背景は、全て東京都東久留米市を流れる黒目川沿い、およびその支流の落合川沿いになっています。僕は東京都杉並区で生まれ、3歳の頃から多摩東久留米市で育ち、特に黒目川には愛着があるからです。僕が子供の頃は灰色でドブ川のように汚い川でしたが、今ではすっかり綺麗になって、子供達の遊び場になり、川沿いの遊歩道も綺麗に整備されています。

 背景は、あな読み3巻までは主に上流の、柳窪から下里近辺を使っています。聞くところによると、東京都の都市開発が進む中、黒目川の源流域である柳窪は、地元の方達の努力によって、今でも江戸時代から明治時代の姿が残っており、上空から見ても、灰色が広がる中に柳窪の緑の森が見えるという、非常に味のある癒しの地域です。

黒目川の源流と言われるさいかち窪は水が無いので、実質この新青梅街道の所が源流と言ってもいいと思います。あくまで素人の意見ですが。

近年は、降水量の少ない冬になると、柳窪の黒目川は水が無くなってしまいます。下里の久留米西団地あたりから水が出てきます。水がない時期と水がある時期と、両方レッスンに出てきます。

東久留米市のブランド力の低さ

やはり東京都というと、多くの人は23区しか知らないでしょう。多摩地区(23区以外の市町村)は、非常にブランド力が低いと思います。ある京都の友達は「東京には23区しかないと思ってた。市があるんだ!」と言っていたくらいです。その既にブランド力の低い多摩地区の中でも、東久留米市は、1位2位を争うマイナーな自治体でしょう。決して都会ではなく、かといって美しい景色が広がる田舎でもなく、中途半端なただの住宅地。東京都内の自治体では珍しく鉄道駅が東久留米駅の一つしかなく、最寄駅が無い地域も多いという交通の便の悪さに加え、肝心な東久留米駅は急行が情け容赦なく通過していきます。「東久留米出身」というと、多くの人はブランド力の高い福岡県の久留米市を思い浮かべ、「九州の人?」と聞かれることもあります。その久留米市から1000km近く東にある所なんですが。そんなブランド力の低い東久留米市の魅力を、少しでも伝えられればという思いもこもっています。

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