オンライン英語発音教材の課題:実践で応用する方法をどう伝えるか?

(こちらのレモンスクールインスタグラムにも、short versionを載せました。)

嬉しいことに「全て通じる英語の37音表」を絶賛していただくこともあり、実際に発音技能検定特級合格者、英語発音指導士を輩出した一方で、

 

課題は、このように5つ星を付けていただいているのに、「役立つ演習」の所だけが「?」になっている評価を時々いただくことです。

私としては、「役立つ」どころか、これ「必需品」「これ無しでは自殺行為」だと思っていますが、逆によりによって「役立つ」だけが「?」なのです!

私は役に立たないレッスンはしていないつもりなのに!

 

日本語で五十音表は、役立つどころか必需品中国語でピン音は役立つどころか必需品それの英語バージョンなのですが、そこがなかなか伝わらないのが課題ですね。

 

しかしオンライン教材を「各自やっておいて下さい」ではなく、実際に指導すると、うなずける部分はあります。

 

発音ドリルは上手くなっても、それを実践でどう使っていいかわからないという人が珍しくありません。

 

せっかくフォニックスで、short aは「ア」ではなく「エア」だと教えても、その直後に何事も無かったかのように、afterやbattleのaを「ア」と発音してしまい、これらのaが、先ほどやったshort a「エア」だということが、結びつけられないケースが珍しくないのです。

 

特に日本人にとっては、カタカナ英語が当たり前すぎて、afterは「アフター」、battleは「バトル」が定着しすぎて、突然「aはアではありません」と言われても、違和感しかありませんからね。

 

逆にafterやbattleのaが「エア」だと説明しても、「ええ??うそだー!」「本当はアでしょ?」という反応もしばしばです。

 

実践での応用の仕方がわからないだけでなく、うそを教えられてると思われては、「役立つ演習」であるわけはありませんね。

 

でも実際にその場でレッスンをしていれば、適当にランダムな英文をどこかから見つけてきて、実践で「ここでshort aを使うんですよ」と説明し、「なるほど、そういうことか!」と納得してもらえます。

それでも信じてもらえない時は、ネイティブの音声を実際に聴かせると、信じてもらえます。

 

しかし、オンデマンド型オンライン教材で、それをどう伝えるかに苦戦しています。。。

 

さらに、大学の授業でこの「全て通じる英語の37音表」の内容、つまりフォニックスと発音の基礎を教えていた頃、英語系の学部ではない学生達の中で一人、英検準一級に既に合格している英語力の高い学生がいました。

 

他の英語に興味のない学生達ならまだしも、この学生にはさぞかし興味を持ってくれるだろうと期待していました!

ところが逆で、今まで英語を、試験にパスするためだけに勉強していた学生達は、初めて発音を学んで英語を楽しいと感じてくれて「野北先生の授業最高です!」と言ってくれたりした一方、この学生は、私の授業に全然来なくなってしまいました

 

このままでは、単位をあげられなくなりそうなので、一度この学生と話をしました。すると、彼は「フォニックスなんて使うことあるんですか?」という反応だったのです。

「なるほど!せっかく英語力が高い学生であるだけに、これは向き合わなければいけないな」と思いました。

重要だと説明しても、彼はおそらく英検準一級に合格しているというプライドがあるだけに、「フォニックスや発音を知らなくても、テストは受かりますよ。」と。

しかし私は「フォニックスや発音を知れば、もっと楽に受かるようになるよ!」と返しました。

 

また、彼は英語をあまりコミュニケーションツールとして使ったことがないようでした。それなのに英検準一級に合格できるということは、才能もあって努力もできる学生なのでしょう。それだけに、伸ばしてあげたいと思いました。

 

話しているうちに、彼も「やっぱり実践で英語を使えた方がいいですよね。」「いつか先生とまた英語について話したいです。」と言ってくれました。でも残念ながら、その後担当クラスも変わってしまい、彼と話すチャンスはありませんでしたが。

私が余計なことを言ったばっかりに、英語が嫌になってしまわないか心配ですが、きっと彼なら大丈夫でしょう!

 

このように、英語力の高い人の方が、それまで発音やフォニックス無しでもそこまで来れてしまったために、否定的な反応ということは、珍しくないという印象です。

 

これを、向き合って話をすれば、わかってもらえることもあります。(わかってもらえないことももちろんあります。)

 

しかし、オンライン教材で、「役に立つどころか必需品、これ無しでは自殺行為」ということをどこまで伝えられるか、、、色々工夫はしてきて、手応えは感じているのですが、それが課題です。

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